2020年4月25日土曜日

カッコ付き抗体

先日ニュースで下記のことが報道された。
抗体とカッコ付きの事。
抗体を調べれば感染したかの有無がわかると 簡単にわかると考えるのは良くない。
ここ数日もよく報道されている。
中国ではPCR検査が十分行われていない時期に 早期発見早期治療を行うため 感染患者疑いと言うカテゴリーを設けていた。 PCR検査が陽性の人を感染症患者としていた。感染患者疑いとは、抗体などを測定し総合的に判断し感染症患者と同等の病態をていした人と言う意味だろうと 私は思っている。
 で その抗体などとはどんなものなのか。アメリカの4月10日に使われた 抗体検査
これも どんなものか 分からない。 一般に日本で臨床検査で使用される抗体検査は 抗原に対して特異的に反応する抗体を調べているものである。 そのイメージで「抗体」を考えてはいけない。 新型コロナウイルスに対する特異的は抗体を検出できるわけではない。新型コロナウイルスのゲノムは分かっても、新型コロナウイルスに対するモノクローム抗体が作られたわけではない。 また人の新型コロナウイルス抗原提示細胞を検出できたわけではない。 
 抗体と言っているものがどんなものなのかはっきり分からない。 感染症初期に現れるIgM抗体、少し遅れて現れるIgG抗体それらが どれだけ 新型コロナウイルスに特異的なのかよく分からない。 また臨床検査ではペア血清を調べることがある。これは時期を置いて2回血清を調べる検査だ。これで急性感染をしたかどうかを見る検査だ。

以上のような知識を持って抗体検査を考えて欲しい。



先日のニュース
「カリフォルニア州のロサンゼルス郡と南カリフォルニア大学の研究チームは、今月10日から2日間、無作為に選んだ成人863人を対象に、ウイルスへの免疫反応で作られる「抗体」が血液の中にあるか調べる抗体検査を行い、最初の分析結果を20日、公表しました。」

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