2022年2月16日水曜日

PrimeVideoで おらおらでひとりいぐも を 見た

 芥川賞の季節だ。2018年第158回受賞作が 若竹千佐子さんの おらおらでひとりいぐも 。

その頃は 私は 妻を亡くし この 小説の題名が 生々しく 読むことが 出来なかった。

今は 無職で 一人で 毎日日曜日の 生活をしている。 つれあいを亡くして 一人で生活する 面白さを 楽しんでいる。 

映画で 田中裕子さん演じる つれあいを亡くした高齢のヒロイン 桃子さんが さまざまなシチュエーションで 会話をする筋立てになっている。 いくつか印象に残るものがある。一人が良い という事を 幼い自分経験で 自覚する。 夫が亡くなったとき 夫が 自分に 孤独で生きる自由をプレゼントしてもらったと 感じる。  見方を変えれば おっとおなじ道を歩くことの否定だ。お互いに 信頼しても 方向は違うということだ。 ジッドの狭き門のようなもの。 などなど 今は 安心して映画を 見ることができた。

本 写真アルバム北信濃の昭和 2月15日初版発行 株式会社いき出版

 昔の人々の生活の一場面を いろんな 方がとっておいてあったものを 集めた写真集だ。写真を撮ったのは地元のアマチュアカメラマンと考えられる。記録としては大変貴重なものだ。予約してあったもので、近所の本屋さんに取りに行った。 見てみるが あまり感動しない。 なんでか 考えてみた。 ふと思った。

いままで 昭和の香りのする写真集を いくつも見てきた。 それらは 写し手が感動したり、写り手がぜひ取ってほしいと 思ったもの の ように 覚えてきた。1枚一枚なにか 物語がある。時間の経過を感じる、ひとの主張がある。   けれど 今回買った北信濃の昭和には それらが かんじられないのである。芸術というより、 単なる記録写真なのかもしれない。

ちなみに 良いと思った写真集。 木村伊兵衛の昭和、土門拳の昭和 音のない記憶ろうあの写真家井上孝治 東京物語荒木経惟 入江泰吉日本の写真家岩波書店 トランクの中の日本ジョーオダネル小学館 などなどである。

 風景写真について いつも 考えてきたこと。感動と記録、人と風景。

2022年2月10日木曜日

本 ディープラーニング 学習する機械 ヤン・ルカン著 小川浩一訳 講談社

序章 から しっかり 自分の言葉で自分の意見を述べている。とても刺激的な本のように思える。

p9 私が本書を書こうと思ったのは、AIに関する技術と方法の全体像を、難解な部分もすべて含めて説明するためだ。

本書では コンピュータ科学と神経科学が交差する領域で現在進められている科学的アプローチの実際を 安易な比喩に頼ることなく、一歩一歩解き明かしていきたい。

p10 人工知能(AI)によって、機械による画像認識やテキスト翻訳が可能になった。

。。。ディープラーニングによってタスクを明示的にプログラミングするのではなく機械を訓練してタスクを実行させることが可能になったからだ。

(私にとってここは難しい)人工ニューラルネットワークの役割は、入力信号の加重和を計算しその和が一定のしきい値を超えた場合に出力信号を生成することである。(神経細胞におけるシナプスとアクソンのようだと私) しかし、人工ニューラルネットワークはコンピュータプログラムが計算する数学的な関数であって、それ以上のでもそれ以下でもない。

p11 アイデアはすでに存在している。ただ休眠状態にあるだけなのだ。時が熟せば誰かの頭の中でそのアイデアが目覚める。科学的探究とはそのようなものだ。

p13 しかし言うまでもなく、どんな精巧で高性能になっても、機械は相変わらず限定的な用途にしか使えない。人間や動物に比べると、学習効率が著しく劣るのだ。


などなど 短い序章のなかに とても大切な要素が詰まっている。