2020年7月27日月曜日

信濃町立病院再整備にかかる住民説明会に

新型コロナウイルス感染防止のため説明会への出席は致しません。昨年5月より柏原に京都市から引っ越してまいりました魚住玄通です。 独居生活のため感染の可能性のある行為は極力控えております。 そのため 欠席させていただきます。 

 広報などで病院再整備のことは伺っております。こちらに転居して1年余りですが 町内の医療、介護の状況を観察し 思うことがあり 意見をさせていただきます。 私は昭和63年より京都市中心部で在宅医療を中心に内科開業医を28年間 やっておりました。その間 介護支援専門員、介護認定審査委員、権利擁護委員会委員、保育園園医、地区医師会理事(情報担当 消化器癌検診担当 介護保険在宅医療担当)、医師国保議員、保険医協会融資委員 などを行っていました。また廃業後 半年間 グループホームのヘルパーとして勤務いたしました。 
 
まず 日本政府の方向性です。
1 少子高齢化の中で増大し続ける保健医療費、介護費を減らす。
2 公的医療保険、公的介護保険を 存続させる。
3  病院医療から在宅医療 、かかりつけ医の強化、医療から介護へ、介護施設から在宅介護へ
4、医療機関の絶対数、病床数を減らす、
5、公的医療保険の割合を減らし、自費医療の割合を増やす。個々の医療費を減らす。
6、日常生活から介護、医療まで ひっくるめた 生活を 設計する意識を持たせる。効率よく介護医療費の削減を行う。地域包括ケア。
7、地域包括ケアの主体を公務員ではなく民間企業に委ねる。
8、以上の考えに基づいて 令和元年8月30日 第2回医療政策研修会、第2回地域医療構想アドバイザー会議 の 資料が 出されている。 厚生労働省 医政局 地域医療計画課。
9 上記に関し 新型コロナの影響を受け事実上の期限延長を厚労省が出している。2020.0312のニュース。

日本政府の方向性に 合わせる ことが 信濃町 信越病院に 科せられた問題です。 多分、信濃調律病院再整備にかかる 案は 日本政府の方向性に沿ったものではないかと想像されます。 しかし、8の集大案が 新型コロナウイルス感染症の広がりによって 修正せざるを得なくなったということは、その案が絶対的なものではないということです。

では新型コロナの影響とはなんなのか、そして現時点の保健医療介護のどのような政策に影響を与えているのかを 考えてみたい。

新型コロナウイルスが日本に入ってきたときに 当初 厚生労働省は 新型インフルエンザと同様の対処の仕方であれば 感染の広がりを防ぐことができ、医療機関が十分に対応できると考えていた節がある。感染症法に基く政策の延長と考えていた。2月7日に新型コロナウイルス感染症を2類感染症相当として 政令が施行された。 その後厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部などから 地域の衛生局あてに 留意事項などが示された。介護施設、医療機関にも同様に指示?出されてきた。
 しかし、ほとんどの国民が認識している様に 感染は広がり続け、死亡者が発生し、医療崩壊の危機、経済の行き詰まりが 見られるのが 現状である。後でも述べるが重症者死亡者が感染のひろがりに比べ少なくなってきているという印象を持っておられるのではなかろうか。 これは PCR検査が発症から短い時間でなされ 早めに治療開始できる様になったからと私は考えている。

 新型インフルエンザ感染症は対応できて社会不安もすぐに解消した。が新型コロナウイルス感染症は対応が後手後手と言われ社会不安が解消されないのか。

新型インフルエンザの場合 その頃私は京都で開業医をしていた。
 1 新型インフルエンザはメキシコ、アメリカ合衆国から日本にやって来た。
 2 事前に京都府医師会の勉強会があり、病気そのもの解説、ガウン、マスクのテクニックの実習が行われた。
 3 手挙げ方式で医療機関が新型インフルエンザ対応可能の表明を行い、医療機関の構造の変更も行った。
 4  インフルエンザは急激な発症、咽頭の発石、従来の検査キットで検査可能など特徴があった。ツバキ感染して1日以内に発症 高熱のある間だけ感染力を持っていた。そのため家庭内での隔離も可能であった。 熱がひいて5日で登校可能という指導も行われた。実際の排ウイルスは10日も100日も続くと言われていたが。 
5 症状が出たらすぐに医療機関に受診でき、治療がすぐに開始された。まず安静栄養補給水分補給が 行われ家庭内隔離もなされた。一部では治療薬の投与も行われた。 ほとんど死亡することもなく治癒した。むしろ 治療薬の副作用による死亡が言われることもあった。
6 ワクチンは効果がなかった。通常のインフルエンザワクチン接種希望者には ワクチンが投与された。

 新型コロナウイルスの場合はどうであろうか
1、新型コロナウイルスは中国から日本にやって来た。
2、令和2年2月1日に厚労省の地域医療計画課 結核感染症課から 各都道府県衛生局に 事務連絡が行っている。
3 京都府医師会では令和2年2月11日に 京都市立病院 感染症内科の医師より 日本国内の経験症例の説明を受け 動画配信が視聴可能となった。
4  帰国者、接触者相談センターを 各保健所 に 設け  電話相談を 開始した。 
5  まず 感染拡大防止が最大の目的だったと思われる。 しかし一方新型コロナウイルス感染症 の 感染形式 症状、 が わからなかった。 各保健所に 電話相談と感染拡大の疫学調査を 任せて 一息つけると 油断した 様に思う。 感染拡大を防ぐことはできなかった。  感染症法の適応となって 診断確定しなければならなくなった。 しかし、診断確定するには PCR検査しかないという思い込みがあった。 電話相談を受けてからPCR検査までに1週間、さらに陽性となって診断が確定して治療開始までに1週間と 状態が 続いた。 その間 被感染者は ほとんど放置され 症状は悪化したり、新たな感染を広げることにもなった。  

6 今でこそ 発症したときには 感染を広める人となっており、早期に治療を受けることで重症化を防ぐことができる と いうことが わかって来ている。 そのため出来るだけ早くPCR検査を受けて診断を確定し早く治療を受ける様に体制が整って来ている。 
7  しかし、新型インフルエンザの時と 同じ様な対応では 医療機関での感染を防ぐことはできず、医療機関での初期対応は不十分であり、重症化を防ぐこともできていない。 医療崩壊の危険性をいつでも孕んでいる。


というのが 現状の認識だ。

感染拡大防止 と 経済活動の 維持が 日本政府に課せられた テーマだ。

そういう政策の中で地域はいかにすべきか。信濃町はどうしたら良いか。だ。幸、信濃町立病院再整備 の 時期に 当たっている。

いくつか 新しい病院について 考えてみた。今まで述べたことが 新しい病院の 案の
提案理由だ。

1、信越病院が信濃町のただ一つの医療機関だ。他に病院はなく 内科外科の開業医はない。 一旦感染が病院内に感染が 広がったとしても 病院機能を停止するわけにはいかない。入院、外来患者の行くところがなくなる。
2、病院の従業員は 信濃町内で完結しているわけではない。
3、大きな介護施設おらが園があるが、ここでも介護施設機能を停止するわけにはいかない。入所者を自宅に返すわけにもいかない。デイサービスを中止するわけにもいかない。
4、町内に保健所はなく北信の出張所があるが 事務職員を活動させたとしても、感染拡大防止に 利用したとしても限界がある。

5  医療費、介護費の減少という政府の意向に沿った 施設を作り かつ 統廃合できない存在理由を見せつける 施設にすることが 良いと思われる。




以上の条件を満たすための具体的な新しい信濃町信越病院の構想を下記に示します。
1 失われた保健所機能を復活、病院内に 感染予防等の機能を持つブースの設置、人員の配備
2 事務職、医療職員、看護職員、介護職員の ダブルキャスト化。一人が入院などでかけても交代要員がいるということ。 それを満たすため 入院規模などを縮小する。
3 おらが園との密接なつながりを作る。遠隔診療などを導入し 入所者、通園者の 電子カルテを 共有にする。 町内の介護施設も同様に密接なつながりにする。
4 現在地域包括支援センターが 役場内にあるがそれを 新病院内に移す。 地域包括ケアを効率よく行う。
5 地域包括ケアの拠点とするだけではなく、 新しい人員の 教育機関としての役割ももたす。 信州大学、新潟大学の 研修医、学生実習、看護学生の実習、 介護福祉士などの学生の実習の場所として使ってもらう。
6、高度の先進医療、救急医療は長野市など医療施設と連携を強化することによって行う。 
7、病棟 外来 事務部門の 建物の構造を 考える。 冷暖房の効率が良く かつ 感染症に強い 通気性を 持たせる 構造にする。

以上が 私の提案です。







2020年7月9日木曜日

中学 高校の 社会の授業 程度ですが。

世界経済の中心と思った国民国家の国民のその後。

スペイン オランダ イギリス 清 ハプスブルク家 ソ連 アメリカ合衆国

中華人民共和国国民は清に引き続き中心になりたいと思っているのかもしれない。

 日本国民は第二次世界大戦の頃はそう思っていたのかもしれない。

 いつまでもあると思うな親と金
 いつまでもあると思うなドル




2020年7月3日金曜日

ACP という 考え方を進めて良いかどうか 振り返ってみよう。

ACPの定義など

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000173561.pdf

患者が自発的に医療や介護の過程を選べるとことが奨励されている。 新型コロナウイルス感染が広がる前には 死ぬ場所を自分で選ぶなど 結構議論されていたように思う。  アメリカ合衆国などで行われていた先進的な考え方で日本でも盛んに取り入れようとしていた。 新型コロナウイルス感染の広がりによって アメリカ合衆国 イギリス など各国の 医療の実態が見えるようになってきた。 そして 自分で選んだ死ぬ場所は 結局医療から見放された場所ではなかったかと 見えるようになってきた。 豊かで自由に見える老人施設は コロナ感染した人の治療を行わないところであることが露呈した。  ACPという考え方は 自由という看板をぶら下げた 社会保障を放棄する 考え方であるのかもしれない。