2020年4月15日水曜日

ファイザー製薬の試み 報道関係への資料

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ファイザー、複数の分野でCOVID-19との戦いを進展中

報道関係各位
2020年4月10日
ファイザー株式会社
タイトル:
    ファイザー、複数の分野でCOVID-19との戦いを進展中
    • 非臨床段階のスクリーニングにおいて,抗ウイルス化合物がSARS-CoV-2に対する活性を示した
    • ファイザーとBioNTech社は、COVID-19に対するワクチンの候補化合物の共同開発提携契約を締結した
    • ファイザーはアジスロマイシンに関する追加データと解析結果を共有する
    • 肺炎球菌とSARS-CoV-2の関係に関する2つの新しい臨床研究を開始した
    • ファイザーは、COVID-19関連肺炎患者を対象としたJAK阻害薬トファシチニブの臨床試験を検討中
英文タイトル:
Pfizer Advances Battle Against COVID-19 on Multiple Fronts
■以下の参考資料について
この資料は、米国ファイザー社が2020年4月9日(現地時間)に発表したプレスリリースの一部を日本語に翻訳再編集し、みなさまのご参考に供するものです。正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語を優先いただきたく、https://www.pfizer.com/news/をご参照ください。
ニューヨーク、2020年4月9日 — ファイザー(NYSE:PFE)は本日、世界的なCOVID-19のパンデミックとの戦いにおける重要な進歩を発表しました。
ファイザーの「Five-Point Plan:5つの計画」の概要に示されているように、当社はCOVID-19による世界的な医療危機に対処すべく大規模な製薬企業から小規模のバイオテクノロジー企業、政府機関や学術機関から成るヘルスケア・イノベーションエコシステムと協業しています。研究者や科学者は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを引き起こしているSARS-CoV-2の治療を目的とした抗ウイルス薬の開発に尽力してきました。加えて、COVID-19を予防するワクチンの開発や、感染した患者がウイルスと闘かう助けとなる、他の治療法の評価も並行して行われています。
会長兼CEOのDr. Albert Bourlaは次のように述べています。「私たちは不可能を可能にすることに全力を尽くしています。」「ファイザーが発表した5つの計画のスピリットのもと、COVID-19の予防と治療を目的とした新たなアプローチを開発するために、医薬品産業のパートナーや学術機関と協力し、公衆衛生に関わるチャレンジに真摯に向き合っています。またファイザーの研究者や科学者は、感染した世界中の患者さんを助けるため、当社のポートフォリオの既存医薬品の適応拡大を検討しています。社会に治療や治癒を提供するための、あらゆる選択肢を探るために、あらゆる可能性を網羅的に探っています。」
ファイザーは、拡大するこのパンデミックから人類を守り、将来の世界的な健康危機により良く対処するために医薬品産業が準備できるよう、重要な進展について発表しました。

抗ウイルス化合物スクリーニング

ファイザーは初期のスクリーニングにおいて、SARS-CoV-2 3C様(3CL)のプロテアーゼに対する強力な阻害作用のあるリード化合物と類似化合物を特定しました。また、予備的なデータから、リード化合物がSARS-CoV-2に対して抗ウイルス活性を示すことが示唆されました。これを受けて当社は、さらなる抗ウイルスプロファイリングおよびリード化合物のヒトへの静脈内投与の適合性評価などの非臨床試験を実施します。並行して、非臨床試験が成功することを前提に,当初の見込みより3ヵ月以上早い2020年第3四半期よりリード化合物の臨床試験を開始できるよう準備を進めています。

ワクチン研究開発でのファイザーの長い歴史と専門性を活用し、BioNTech社との合意を最終化

ファイザーとBioNTechは、COVID-19予防を目的としたBioNTechのファースト・イン・クラスとなる可能性のあるコロナウイルスに対するmRNAワクチンの共同開発契約を締結しました。2020年3月、両社は協業に関する契約予備書面を発表し、その時点から協業を始めました。両社は共同してCOVID-19ワクチン候補の臨床試験をまずは米国と欧州の複数の治験実施医療機関で実施する計画です。BioNTechとファイザーは、規制当局の承認が得られることを前提に、早ければ2020年4月末から臨床試験を開始する予定です。開発計画が技術的に成功し、各国の規制当局の承認が得られた場合、2020年末までに数百万回分のワクチンを供給でき、2021年中には数億回分のワクチンを供給できるよう生産能力を急速に拡大できると見込んでいます。契約条件についてはファイザーウェブサイトのプレスリリースのページをご覧ください。

アジスロマイシンの抗ウイルス活性に関する分析

COVID-19緩和に向けた取り組みに役立たせるため、ファイザーの研究者は、アジスロマイシンの抗ウイルス活性に関するin vitroおよび臨床データのレビュー論文をClinical Pharmacology and Therapeuticsに公表します。レビュー論文はオープンアクセスとし、今後のCOVID-19に関する研究においてアジスロマイシンを使用する際に参考情報として利用が可能です。なお、アジスロマイシンはウイルス感染の治療に対して承認されていません。

治療を必要としている重篤な患者に対するファイザーの既存薬の検討

ファイザーとLiverpool School of Tropical MedicineのRespiratory Research Groupは、肺炎球菌とSARS-CoV-2の関係に関する知見を得るために2つの新しい臨床研究を開始しました。ファイザーは、本研究に対する資金提供および研究支援のための現物支給を行うため、近日中にLiverpool School of Tropical Medicineと共同研究契約を締結する予定です。2つの臨床研究[SAFER study(SARS-CoV-2 Acquisition in Frontline Health Care Workers - Evaluation to Inform Response)およびFASTER study(SARS CoV-2 Test Facilitation for Rapid triage)]は、COVID-19患者が肺炎球菌肺炎を併発するリスクが高いか否か、両感染症に罹患することにより重症度が増し、予後不良となるか否かについて知見が得られます。SAFER studyではRoyal Liverpool Hospitalにて100名の医療従事者を組み入れ、SARS-CoV-2の保有率と肺炎球菌のコロニー形成の動態を検討します。Faster studyでは、新型コロナウイルス感染の疑いのあるRoyal Liverpool Hospitalの感染症病棟の患者400名を組み入れます。組み入れは既に開始しており、今後数ヵ月間でデータが得られる見込みです。
SARS-CoV-2による間質性肺炎患者を対象とした経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬トファシチニブの第2相医師主導治験が今週中にイタリアで開始される予定です。本試験は、ファイザーが助成しており、詳細はclinicaltrials.govを参照してください。
ファイザーは、他の機関ともトファシチニブおよび弊社の他の免疫モジュレーターを用いた臨床試験について協議しています。これらの研究は、COVID-19関連肺炎患者において、急性呼吸窮迫症候群に至る肺障害を引き起こす免疫介在性炎症反応に関与する中心的なサイトカインのシグナル伝達をJAKが阻害し、全身性および肺胞炎症が軽減されるという仮説に基づいています。なお、重要な点として、トファシチニブは現在この適応では承認されておらず、活動性の重篤感染症の患者には使用できません。
「この作業は通常何年も要しますが、従来の縦ならびではなく同時並行で遂行することで、時間短縮の可能性探っています。この挑戦には、学術機関、医薬品産業のパートナー、政策立案者、規制当局を含むヘルスケア・イノベーションエコシステム全体での深い連携とパートナーシップと多面的なアプローチが必須です。私たちは3月にBioNTechと協力してファースト・イン・クラスとなる可能性のあるCOVID-19に対するmRNAワクチンを共同開発することを発表しました。COVID-19のような公衆衛生の脅威に対して、私たち一人ひとりが有している資源と専門性を集結させ、今世紀の医療の歴史において最も困難な時を乗り越えなくてはなりません。」と、ファイザーの最高科学責任者兼グローバル研究開発/メディカル部門長であるMikael Dolstenは述べています。
ファイザーは、今後もこの前例のない医療危機に対する解決策を提供することに迅速に取り組んでいる多くの企業や組織に有用である可能性のある当社のポートフォリオや新しい候補化合物に関する情報を共有します。

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