2020年5月10日日曜日

日本医師会の新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド

2020年4月30日第1版
ここには潜伏期間、症状、肺炎 PCR検査について 重要なことが書かれている。

1、ウイルスの排出は、発症する2ー3日前より始まり、発症直後に感染力が最も強く、発症後8日で感染力は大幅に低下する。
2、無症状であっても感染力がある。
3、CTなどで検出される自覚症状のない肺炎の存在も多数指摘されており、肺炎自体はより早期に生じている可能性がある。
4、全ての感染者が発症するわけではなく、無症状のまま推移する例も存在する。

法律の定めるPCR検査が行われる時点で感染症疑いの方はウイルスを大量に排出していることになる。また肺炎を発症している方も多数おられ、CT検査でPCR検査より先に分かることが多い。  

以上のことが4月7日の緊急事態線が出される前にはわかっており、なぜ 電話相談の後でPCR検査を行う と言う 方針を 変えなかったのだろう。  その方針のため、感染者はウイルスを多量に排出し、医療者を危険にさらし、感染者の重症化を招いた。 




以下引用 p4
A 感染経路
●野生動物が感染源として推測され、武漢市内で動物からヒト、ヒトからヒトへの感染が広がった。感染している人 の咳や会話によって生じる「しぶき」を吸入したり(飛沫感染)、ウイルスが含まれる喀痰や唾液などに接触した 手で口や鼻、目を触ったり(接触感染)することで感染する。さらに、気管挿管、気管支鏡検査、ネブライザー吸 入、気道吸引、心肺蘇生など特定の医療行為によってエアロゾルが発生し、空気感染する可能性が指摘されている。
B 潜伏期間と感染性
●新型コロナウイルスに感染した場合の潜伏期間は、1~14日(中央値は5.1)で,確定した患者のうち97.5%が 11.5日(8.2~15.6)以内に発症したと報告されている 1 。
●ウイルスの排出は、発症する2~3日前より始まり、発症直後に感染力が最も強く、発症後8日で感染力は大幅に 低下すると報告されている 2 。なお、発症後7日以降はPCR検査が陽性であっても、ウイルス培養では陰性であり 活性は認められないとの報告がある 3 。
●鼻咽頭には症候性患者と無症状感染者とでは同等のウイルス量が認められており、無症状であっても感染力がある と示唆されている 4 。
C 症  状
●典型的な初発症状はないが、発熱、乾性咳嗽、頭痛、筋肉痛、悪心(嘔吐なし)が比較的多くみられる症状で、強 い嗅覚・味覚障害、倦怠感、下痢、などを伴うこともある
●一般的に呼吸困難を認める場合は、ウイルス性肺炎を発症しているものと推測されるが、発症平均8日後に出現す ることが多い 5 。しかし、CTなどで検出される自覚症状のない肺炎の存在も多数指摘されており、肺炎自体はより 早期に生じている可能性がある。
●さらに、急性呼吸性窮迫症候群(ARDS)や敗血症性ショックなどを合併して多臓器不全に至ることがある。この 場合、人工呼吸器やECMOなど高度医療へと移送しなければ、数時間で死亡する。
●一方、すべての感染者が発症するわけでなく、無症状のまま推移する例も存在する。
新型コロナウイルス感染症 外来診療ガイド
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新型コロナウイルス感染症の概要
    1 Lauer SA, et al:Ann Intern Med. 2020 Mar 10.
2 He, X., Lau, E.H.Y., Wu, P. et al. Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-19. Nat Med(2020). 3 Wölfel, R., Corman, V.M., Guggemos, W. et al. Virological assessment of hospitalized patients with COVID-2019. Nature(2020). 4 Zou L, et al:N Engl J Med. 2020;382(12):1177-9.
5 Huang C, et al:Lancet. 2020;395(10223):497-506.

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