緒言
1 音楽療法士が国家資格として認められないことに関して
①音楽療法そのものむずかしさにある
a 音楽療法士の能力によって差が認められる
b 特に医療関係者からは 音楽療法そのものが疾病に対する効果があるのではないかという 期待がある。
②音楽療法に対するエビデンスがない
a音楽療法の対象が 1障害を持った小児 2障害を持った成人とくにベテランズに対するPTSD、高次脳機能障害の人 入院を必要としない精神病者 3高齢者で軽度認知症と診断された方 が一般的ではあるがそれらの方に対する 音楽療法のエビデンスが少い。
つまり どういう対象に対してどういうことをすれば効果があるのか ないのかの研究が少ないのである。
2 さて2023年12月にレカネマブが日本の臨床において使用が認められた。 これは アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβに対するモノクローナル抗体である。いわゆる マブである。 マブは高価でこのレカネマブでも保険薬ではあるが年間1人あたり400万円かかる。人口あたりの認知症の割合は年々増大しており レカネマブを使用すること自体 国民医療費の増大となり医療崩壊をまねく。 そこでレカネマブの使用対象者が絞られた。厚生労働省によると
①物忘れの原因がアルツハイマー病であること。アミロイドPETや髄液検査を受けてアミロイドが脳にとどまっていることによって症状が出ていることを証明する。
②さらに効果が見られるように対象を絞っている。軽度認知障害MCIと軽度のアルツハイマーが認知症患者。ではある。程度と除外診断は厳密に行われている。
つまり アルツハイマー病の診断とその進行度が明確にされている方なのである。
音楽療法の対象を上記と同じ方とすることによってエビデンスが得られやすい。 療法の対象者をレカネマブの対象者と同じとして ランダムに選んで RCT レカネマブ 音楽療法 プラセボ を 選んでプロスペクティブに見ていくのである。 音楽療法を行う術者は KMSの先生と 日本音楽療法学会認定の音楽療法士である。
エンドポイントはいずれかの群でMCIの改善が見られた時点である。
現時点での結果は不明である。が ポジティブデータであろうがネガティブデータであろうが エビデンスは得られる可能性があると考えられる。厚労省がレカネマブの使用対象者を絞っている現在でしかできないRCTであると思われる。
適応が厳しい 一方 使用をする 医師ならびに施設基準もかなり 厳しい。 厚労省もレカネマブの使用を制限しようと必死であるように 見られる。
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