2021年11月7日日曜日

本 貧困と飢餓 アマルティア・セン 著 黒崎卓・山崎幸治訳 岩波現代文庫  お金のことについて

お金のことについて述べられています。


 p2 私的所有権に基づく市場経済を考えてみよう。私は一斤のパンを持っている。このパンの所有権が認められるのはなぜか。私が持っていたお金を払うことと交換に手に入れたからである。そのお金について私の所有権が認められるのはなぜか。私が持っていた竹傘を売ってそのお金を得たからである。その竹傘について私の所有権が認められるのはなぜか。私が自分の土地の竹を用いて自ら働いて作ったからである。その土地について私の所有権が認められるのはなぜか。私が父から相続したからである。その土地について私の父の所有権が認められるのはなぜか。等々。権原関係のこうした連鎖における一つ一つの結びつきは、他の権原関係、あるいは自らの労働の成果を享受するという基本的権原に言及することによって、一つの所有権の集合を「正当化」しているのである。

これはセンが権原の変化について述べたところである。  

一方 パン、お金、労働、権利 について 分析している と言える。 パンはお金と交換できる。パンは誰かが作っている。お金は 自分の労働から 得ている。 お金 は パンと交換できる。 お金は労働と交換できる。 お金は 手元に保存できる。後でパンをお金で買うことができる。  お金が 交換できる  保存できる という そのお金の 価値はだれが 裏付けているか、信用しているか。裏付けは国家であり、信用しているのは 自分であり、取引先である。 それによって お金に価値が生じるのだ。



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