2021年9月2日木曜日

本 人新世の「資本論」斎藤幸平著 集英社新書 2021新書大賞第一位

 Mに行く機会もないので どうしても 新聞やネットのコマーシャルをみて 本をさがしてしまう。 バランスがわるい。

人新世という新しい言葉と マルクスの資本論 を 結びつけた 本のタイトルだ。 興味をそそる。 まだ前書きしか読んでいないが すでにがっくり来ている。

人新世 とは 400万年前の鮮新世 大気のCO2濃度が400ppmぐらいあって いまより対気温が2-3度高く海面が6m高かった。その地質学的呼び名に あやかって いるらしい。

CO2濃度の上昇などが 人の経済活動によって 地球温暖化など地球大気圏の変化がもたらされ 引き返すことが出来ない状態になっていることを ノーベル化学賞受賞者のパウルクルッツェンという人が 人新世と 名づけたらしい。

資本主義の発達展開が大気圏のCO2濃度の増加が 関係が 深いことを 理由に この本は 書かれている。

一方 時系列に見ると 確かに 産業革命後の資本主義の発達展開は 大気圏のCO2濃度と 非常に相関がある。  しかし 因果関係があると 言い切れるわけでは無いようにおもう。

資本主義による経済活動 とりわけ 石炭、石油などの化石燃料の消費は CO2濃度上昇の原因となっている。 資本主義の一部の側面が因果関係があるということではないのか。 資本主義国ではない中華人民共和国は 世界第2位のCO2排出国だ。 資本主義でなくともCO2濃度上昇に貢献している。

また マルクスが宗教を大衆のアヘンだといったことを引き合いに出して SDGsはまさに現代版 大衆のアヘンと 筆者は言っている。 私は宗教はアヘンなどと思ったことはない。 宗教は政治やイデオロギーと同じくらいに 社会生活に 欠くことが出来ないものだと思っている。

まあ、あたらしい資本論を見せたいと筆者は言っているので 辛抱して読むことにしよう。




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